透が紫呉の家に住み始めてから一年が経とうとしていた。
由希と夾だけでなく草摩家の皆とも交流を深めてきたが、
今も()気になるのは忌まわしき『呪い()』の正体。
()進むべき道、決め()られた宿命、
終わりなき――十二支の――宴を前にして
由()希は、夾は、そして透()は何を()想い、何を決意するのだろ()うか……。